予測医工情報学分野
名簿
分野リーダー | 野村 泰伸(基礎工学研究科) |
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本分野の説明
統合科学としてのフィジオーム・システムバイオロジー研究の推進には、研究プロセスと情報の集約、また国際的な戦略的協調と情報発信ができるシステムが重要な役割を果たします。また、この新規融合研究が、従来の医学・生命科学を、予測医学・予測生命科学に変革することは確実です。私たちのグローバルCOE プログラムで構築する生体シミュレータやデータベースは、段階的かつ継続的に、医療における診断・治療の意思決定、治療効果予測、新規治療薬や医療福祉機器開発の方向性の予測に導入されていくことになるでしょう。すなわち、臨床医の診断・治療や、創薬、医療福祉機器開発の意思決定に際して、生体シミュレータ・データベースが、メカニズムに基づく可能な選択肢を論理的・定量的に提示できるようになれば、これまで専門家の経験に基づいて行われてきた意思決定がシステム化され、予測医学へと発展することになります。これは意志決定の最適化に繋がり、要素還元的な実験科学データの膨大化がもたらす医療、創薬、医療福祉機器開発などの経費の増大に歯止めをかけ、その適正化に大きく寄与するでしょう。このような、人の生命・健康に関わる知的生産過程の意思決定システムの構築に、この分野の日本拠点として深く関わることが、それが実効的に稼動する段階で、その運営とそこから生み出される価値に対してイニシアティブをとるためには不可欠です。このグローバルCOEでは、そのために必要な組織的研究・チームワーク研究・国際共同研究を推進し、それを通じてわたしたちの将来を支える人材育成を推進したいと思っています。皆様のご理解とご協力、どうぞよろしくお願いいたします。