MDD2023卒業生 道畑 勝利 さん(大学院工学研究科)
2024-03-26
MDD2023 受講
道畑 勝利 さん
(道畑さんのコメント)
私は、大阪大学大学院 工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻に所属しています。ビジネスエンジニアリング専攻では、工学的な視点に加えて、経営的な視点から「価値のあるモノづくりとは何か?」について学んでいます。MDDを履修しようと思ったきっかけは、当専攻の医工連携に関する講義でした。シミュレーションによる関節の動きの解明や義肢について学び、工学から医学に貢献する分野に興味が沸いてきました。また、大阪大学の強みは、医工連携が進んでいるところだと感じています。工学研究科と医学系研究科は、同じキャンパス内で物理的な距離も近く、医工連携を行う環境が整っています。この医工連携を授業として学ぶことができるのは、私自身にも刺激になると思い、MDDの履修を決めました。
私がMDDコースで印象的だった講義は、モジュール2の「ニーズ探索・コンセプトデザイン・開発インプット」です。この講義では、医療機器開発において正しいニーズを見極めることの重要性を学びました。一般的に製品開発というと機能を充実させることに焦点を合わせがちですが、医師にとって本当に重要なのは何かを再考するきっかけとなりました。実際の現場で医師が直面する問題やニーズを直接確認することの重要性を学び、単なる技術革新だけでなく、操作性や快適性の向上といったイノベーションを起こすことの大切さを学ぶことができました。
また、講義で行われるグループワークでは、医療に関わる仕事をされている方々の中に学生として加わり、どのようにして医療関連の事業が進められているかを体験する貴重な学びの場となりました。社会人の方には、医療機器開発に携わっている方だけでなく、医療機器メーカーに投資をされている方やPMDAで働かれている方など色々な業種の方がいらっしゃいました。そのような方々と議論し、ワークを進めることで新たな視点を学ぶことができました。また、ただ参加するだけでなく、自分の長所を活かせるところはどこか考えながらワークに臨めるのもいいところだと感じています。
MDDコースは、半年間で医学の基礎知識や知財戦略、機器開発や運用と一貫した知識を学ぶことができ、日本の医療機器業界に貢献できる知識を身に付けることができるプログラムだと感じました。MDDコースに限らず、副専攻・高度副プログラムで専攻科目以外の分野を学ぶことができるのが大学の強みであると思っています。私は医工連携に興味があり受講を決めましたが、MDDコースを受けて、異なる研究科、異なる専攻だからこそ気付くことができる課題があると感じました。なので、専攻があまり関係ないから受講を断念するのではなく、専攻が違うからこそ受講してみるのはどうでしょうか!?