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【MDD Diary 2020】Webinar 2020 ②(2020/11/21)

2020-11-21

本日はMDDコース2020の特別企画として、MDD Webinar 2020 ②~開発者Story~が開催されました。今回はテルモハート株式会社の押山広明先生より「経皮的心肺補助システム(ECMO/PCPS)の開発」と題してご講演いただきました。開催にあたり、当センター長の貴島晴彦先生よりご挨拶いただきました。

 


 はじめにECMOが注目を集めるきっかけとなったCOVID-19感染症治療について、レジストリのデータをご紹介いただきながら、その治療成績について大変わかりやすく解説していただきました。続いて、人工肺開発の歴史や、その原理についてご説明いただいた後、1988年から押山先生が携わってこられた経皮的心肺補助システムの開発、評価、改良のプロセスについて、開発者の立場でお話しいただきました。現場のニーズから製品開発がはじまり、1991年に薬事承認を受けることができたにもかかわらず、ECMOでの治療法が十分に確立されていなかったため、1995年まで発売されなかったとのお話をお聞きして、医療機器開発の難しさや厳しさを改めて痛感しました。今の医療現場において必要不可欠であるECMO治療ですが、多くの人を救うことができるようになるまでには、開発された方々はもちろん、このプロジェクトを推し進めたすべての方々の努力があったのだと思います。
 最近のニュースで、ECMOがCOVID-19感染症治療における「最後の砦」と呼ばれているのをよく耳にします。最新の人工呼吸器をもってしても体内に十分な酸素を取り込めなくなってしまった状態から、回復の可能性を見出すECMOの存在は、コロナ禍の不安の中で生きるわたしたちの心をなんとか落ち着かせてくれているように思います。押山先生のお話を聞きながら、医療機器開発によってもたらされる、病気と闘う人々や社会へのインパクトについてあらためて気づき、日本からひとつでも多くの医療機器が生み出されていくシステムができるとよいと思いました。

 

MDD Webinar 2020 ②にご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました。

 

2020.11.21
MDD Diary 2020
Written by team MDD