MDD Diary 2019 #10 (2019/08/17) 『~今日は1日特許三昧~』

2019-08-17

少しだけ早く盆明けを迎えたMDDです。
本日はModule3『医療機器開発のための機器実習』の第2日目でした。
特許業務法人 前田特許事務所から弁理士の長谷川雅典先生と、創樹国際特許事務所から弁理士の中道佳博先生にお越しいただき、Group Working Ⅳ 医療機器開発のための知財実習①②が行われました。
After the long and hot Obon holiday, we met again this week for the 2nd part of Module 3 in the MDD course. In this part, we learned about intellectual property and particularly focused on patent and trademark rights relating to medical device development. Dr. Masanori Hasegawa and Dr. Yoshihiro Nakamichi who are both patent attorneys provided us with lectures covering the important aspects of patent applications and laws. We then applied our knowledge by working in groups. For our group work, we imagined a scenario in which we made a medical device related invention. We carefully analyzed the innovative aspects of the invention and formulated a patent strategy.
 

 
Group Working Ⅳ 医療機器開発のための知財実習①では、はじめに、知的財産の基礎として、特許権と商標権についてご講義いただきました。その後のグループワークでは『血管内治療に用いられる、ある医療機器の開発の中で新しい発明をした』というシナリオで、関連特許の検索、最終的な特許出願の意向とその根拠についてグループに分かれてディスカッションし、グループごとにプレゼンテーションを行いました。

 
 実習では、普段読み慣れない特許公報の文面に悪戦苦闘しましたが、すでに出願されている特許と自らの発明を比較することで、自らの発明の新規性が明らかになりました。またグループワークでは、すでにある特許を参考に、発明の使用をそのものだけに制限せず、幅広い製品で使用できるようにすべきという意見も出ました。自分たちの発明のもつ新規性や革新性を丁寧に分析して、それを保護するために戦略的に特許を取得していく難しさとともにその重要性を強く感じることができました。(Written by なつ)。
 
 私は以前、技術者として製品開発に携わっていたことがあるのですが、技術者自身は開発で時間が取られてしまうことが多く、特許の調査や出願手続きのほとんどを弁理士の先生に頼っていました。同じ状況の技術者の方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。今回のご講義とグループワークを通して、技術者という立場であっても、日々の業務の中でしっかり時間を確保して、知的財産に対する体系的な学習や特許の重要性を認識することが必要であると強く感じることができました。(Written by KO )。
 
 私は大学研究員として働き出しもうすぐ2年になりますが、その間に、3件の電気機器の特許出願に関わりました。しかしこれまで行ってきた知財に関する勉強は自己流で、J-PlatPatでの先行出願の検索や、大学の知財部の方からの特許調査に関する情報共有等でした。しかし、本日、長谷川先生の講義を拝聴して、論理式などを用いて検索の精度をさらに挙げられることや、パテントマップを作成して先行出願について整理することを知り、非常に有効であると思いました。今後はこのような方法も取り入れていこうと思いました(Written by じゅり)。
 

 
Group WorkingⅤ 医療機器開発のための知財実習②では、はじめに、外国出願、権利の活用、権利の侵害についてご講義いただきました。その後のグループワークでは、2つのテーマで学びを深めました。一つ目は『競合他社の存在が見え隠れする中、新たな素材を用いて外科系材料の開発を行う際の特許出願戦略について考える』、二つ目は『ある最新技術を利用した医療機器材料に関して、特許権者と被疑侵害者の立場になった想定で特許侵害について検討する』でした。冷静に追い詰める東京チーム vs 熱い大阪チームのバトルが見事でした。 
 
 それぞれの事例に対して、各立場にわかれて特許戦略を検討・発表し、先生からコメントを頂きました。今回の発表の中で、『医療機器に特有な視点として、特許権を侵害されても、当該機器を使用中の患者さんのことを考え、差止請求は行わない』という意見に触れ、特許戦略は画一的でなくあらゆる可能性がある、ということに気づくことができ、非常に貴重な体験となりました(Written by KO )。
 
 グループワークでは、新たな外科系材料の開発に他社製の材料を用いるという事例についての出願戦略を考えました。競合会社は国内外に多数の特許出願を行う会社であるという想定でしたが、これまでに出願されている特許が多ければ、それらを調査することで今後の傾向がわかるのではないかという意見や、材料を購入している会社との契約も重要なのではないかという意見が出ました。改めて、製品開発は自社だけでなく他社との関係性が重要であると感じました(Written by なつ)。
 

 
次回8月24日はModule3『医療機器開発のための機器実習』の第3日目です。
血糖値センサー、ペースメーカー、ICD、CRTD、リードレスペースメーカーとそのシミュレーター、ポリソムノグラフィと持続的自動気道陽圧ユニット(CPAP)、心電計と携帯型心電計、腹膜透析(PD)機器に実際に触れていただきながら学ぶ機器実習になります。
 
お盆休み中に開催されました本日のMDDコースでしたが、多くの方にご参加いただきましてどうもありがとうございました。気づけば、もう8月後半……暑さに負けずみなさまと最後まで一緒に走り抜けたいと思います。来週からもどうぞよろしくお願いいたします。
 
Next week, we will have hands-on medical equipment training where we will be introduced to blood glucose sensors, pacemakers, Implantable Cardioverter-Defibrillators (ICD), Resynchronization Therapy Defibrillators (CRT-D), polysomnography and Continuous automatic Positive Airway Pressure units (CPAP), and Peritoneal Dialysis (PD) equipment.

See you next week, if we manage to survive the summer heat!
 

「新大阪駅で暑さをしのぐDr.イエロー」
(撮影:Dr. MDD)
 
2019.8.17
MDD Diary 2019
Writers : なつ-工学と医学の融合分野で日々研究、国語が苦手な理系女子, じゅり-技術×芸術×起業が人生テーマの30代研究者兼起業家(の卵)Samar-a researcher in Osaka, a student in Kyoto, and an alien in Japan, KO -現在は医学を、以前は工学を専攻していました
編集長:ChiCo
MDD brain: KEI2