大阪大学国際医工情報センターロゴ

坂⽥泰史教授、岡⼭慶太特任講師らが全国発明表彰「未来創造発明奨励賞」受賞!3Dプリンタを⽤いたX線透視対応⼼臓カテーテルシミュレーターの発明」

2021-07-7

 当センター坂田泰史副センター長、岡山慶太特任講師らが「3Dプリンタを用いたX線透視対応心臓カテーテルシミュレーターの発明」によって、「令和3年度全国発明表彰」(公益社団法人発明協会主催)における「未来創造発明奨励賞」を受賞し、6月22日にホテルオークラ東京で表彰式が行われました。併せて、西尾章治郎総長も「未来創造発明貢献賞」を受賞されました。

公益社団法人発明協会公式サイトにおける公表内容はこちら

 受賞発明は、心臓カテーテル手術のためのシミュレーターです。CTデータをもとに3Dプリンタで作成した透明な心臓モデルを液体中に浮かべ、拍動ポンプで血流を再現、心臓モデルを入れ替えることで、個々の手術手技を実臨床と同じようにX線透視下で実施できるようにしました。この発明により、場所を選ばず、若手からベテランまで、国や地域を超えて、世界の医師や医療従事者が自由にトレーニングを行えるようになりました。2021年6月時点において、世界27の国と地域へ導入されており、欧米の主要な学会においても活用されています。

 代表発明者である岡山特任講師が若手医師であった時分に感じていた思いを、自らが教える側に回ったときに再認識し、仲間の医師や医療従事者、そして、プロジェクトパートナーである株式会社JMC、フヨー株式会社とともに実現した、産学医工連携プロジェクトの成果になります。岡山特任講師によると、「私どもが開発した心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」は、現在アジアやアフリカを含む多くの国と地域で使用されていますが、今後さらに低侵襲医療が進む地域へカテーテル手術手技におけるトレーニングの輪を拡げ、引き続き世界の患者さんが安全に治療を受けられることを目指して参ります」とのことです。

表彰式は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、出席者が制限されるなかでの開催となりました。岡山特任講師と西尾総長が出席し、表彰状と盾が授与されました。また、坂田教授、南都特任教授(現:西宮市立中央病院)、プロジェクトパートナーである株式会社JMC、フヨー株式会社に所属の発明者には、後日、表彰状と盾が贈られました。