【MDD Diary 2020】#12 (2020/09/05)「医療機器開発のための機器実習4」

2020-09-5

本日はModule 3「医療機器開発のための機器実習」第4日目でした!

 
午前は、オリンパスメディカルサイエンス販売株式会社のご協力による内視鏡機器、鏡視下手術機器、ニプロ株式会社のご協力による血液透析機器の実習が行われました。午後からはテルモ株式会社のご協力による経皮的心肺補助システム(PCPS/ECMO)、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社のご協力による自動吻合器・縫合器・エナジーデバイス、株式会社フィリップス・ジャパンのご協力による超音波診断装置、川村義肢株式会社のご協力による義肢装具の実習が行われました。
 
 

1限目は「内視鏡機器」についての実習でした。ご講義では内視鏡の構造、開発の歴史、また、経鼻内視鏡やカプセル内視鏡についてもご説明いただきました。実習では、胃のモデルを用いて、EMR:内視鏡的粘膜切除術(先端に輪っかが付いたスネアと呼ばれるデバイスをポリープにひっかけて切除する手技)を見せていただきました。また生検鉗子で組織に見立てた生肉を採取する様子や、送水機能をもつディスポーザブル高周波ナイフ(DualKnife)から放水する様子などを再現していただきました。
 
 

2限目は「鏡視下手術機器」についての実習でした。ご講義では、内視鏡外科手術のメリット・デメリットや、用いられる機器・器具、映像が得られるまでのプロセスについて詳細にご説明いただきました。また、最新機器として3D内視鏡、4K内視鏡についてもご紹介いただきました。講師の先生から「片目を閉じて少し離れたところにある小さな物をつまんでみてください」といわれ、トライしましたが結構難しく、2Dと3Dの違い、奥行情報の重要性を体感することができました。実習では、腹腔鏡を用いて手術を行っている医師の操作、さらに3D対応のため2つのイメージセンサーが搭載されていることなどを見ながら学びました。
 
 

3限目は「血液透析機器」についての実習でした。ご講義では、老廃物の除去や電解質バランスの調整など透析治療の原理と血液透析機器の基本構造について、さらに現場ニーズに合わせた改良などについても、大変詳細にご説明いただきました。実習では、患者の高齢化に伴い増加している抜針事故への対応として、独自に開発された「見針絆」システムを用いて、アラームが作動する様子を再現していただきました。抜針時に加え、漏液時にも作動し、どちらの場合もそれに連動して血液ポンプのアラームも鳴り、駆動も停止するとのことでした。モジュール2で学んだリスクマネジメントが実践さされていることを感じました。
 
 

4限目は「経皮的心肺補助システム(PCPS/ECMO)」についての実習でした。ご講義では、PCPSの原理から適応事例、実際の使用方法、トラブル事例などについてご説明いただきました。特に使用方法については導入時のカニュレーションの方法や回路接続、循環管理の指標に至るまで大変詳細にご説明いただきました。実習では、人工肺や送脱血用カテーテルなどを見せていただき、そのサイズ感や挿入位置などのイメージを持つことができました。また、回路内に気泡が混入した場合や回路の閉塞等により回路圧が上昇した場合に備えて、患者さんへの危険を回避する目的で搭載されているコースト機能(あらかじめ設定した数値まで回転数が一気に落ちる)が作動する様子などを再現していただきました。
 
 

5限目は「自動吻合器・縫合器・エナジーデバイス」についての実習でした。ご講義では、自動縫合器・吻合器の構造と原理、また理想的なステイプリング(圧縮)のために実施前に組織を平らに馴染ませるという先行圧縮の重要性についてご説明いただきました。さらにエナジーデバイスについては、組織に一切電流を流すことなく摩擦熱のみで切離する超音波凝固切開装置の機構などについてご紹介いただきました。実習では、腸管モデルを用いての自動縫合、自動吻合の様子を再現していただきました。また、超音波凝固切開装置のアクティブブレードが1秒間に5万回以上振動する様子を、ペットボトルに入れた水の振動で再現していただきました。
 
 

6限目は「超音波診断装置」についての実習でした。ご講義では、はじめに超音波検査の基礎として、その原理や特徴についてご説明いただきました。また、エコー検査の課題の一つである検者間誤差を無くすために開発されたアナトミカルインテリジェンス(A.I.)についてもご紹介いただきました。実習では、被検者に協力いただき、以前は1枚の画像を作るのに30分以上かかっていたという3Dエコーが、ワンボタンでリアルタイムに表示できる様子や、A.I.により心臓の左室や左房の形・位置・大きさなどを過去のデータを用いて解析している様子を見せていただきました。また、食道内に超音波を挿入して心臓内を観察する経食道エコーを用いて、心臓シミュレーター内に留置された左心耳閉鎖デバイスの位置確認をリアルタイムに行う様子を実演していただきました。
 
 

7限目は「義肢装具」についての実習でした。ご講義では、義肢と装具のニーズや効果、またそれらを取り扱う専門職である義肢装具士や、公的給付制度・その支給件数等の社会的側面についてもご説明いただきました。実習では、筋電義手を用いて、義手のいろいろな動きのパターンが登録されたタブレットを操作して小さいものをつまんだり、書字動作をしたり、キーボードを押したりする様子を見せていただきました。また、模擬義足(健常者が義足歩行を体験するもので、膝関節を曲げた状態でソケットに挿入して用いる)による歩行の様子を見せていただきました。実習の最後には、スマートウォッチを活用して操作する最新の義手や、これまで一段ずつしか登れなかった階段を交互に上ることができるようになった最新の膝関節についてもご紹介いただきました。
 
 
    
次回は9月12日です。Module4 「医療機器開発の実践」が始まります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 
 
【MDDリレーメッセージ】講師の先生からのメッセージはこちら

 
2020.9.5
 
MDD Diary 2020
Written by team MDD

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