MDDコース2018がはじまりました
2018-06-2
【メディカルデバイスデザインコース2018】
本日よりMDDコース2018がスタートしました。
今年はMDDコース2期生の私ことチコが実況中継を担当します。
第1日目は『医療機器開発のための臨床医学1』でした。精神医学より田中先生、呼吸器外科学より新谷先生、心臓血管外科学より吉川先生、内分泌・代謝内科学より宮下先生にご講義いただきました。
田中先生にはアルツハイマー病やうつ病の病態生理から診断、治療について、生化学的な側面からの解説やMRI画像などを用いて大変わかりやすく教えていただきました。特発性正常圧水頭症(iNPH)の患者様がVPシャント術を受けられた後、別人のように軽快な足取りで歩いておられる動画は大変印象的でした。
新谷先生には日本人に多い肺がんの診断と治療、そして肺移植について教えていただきました。臓器摘出に向かうドナーチームは開胸セットや術衣、手袋にいたるまで必要な道具を全て持参する必要があるという話は驚きでした。海外では、その準備を病院にかわって行うシステムがあるということも教えていただき、移植医療を取り巻く環境の違いを改めて感じました。講義後には、呼吸器外科の手術で用いられているエナジーデバイス(超音波凝固切開装置・バイポーラティシューシーリングシステム)の使い方を実物を用いて実演していただきました。
吉川先生には心臓血管外科領域で行われるさまざまな手術について、臨場感あふれる動画をみながら詳しく解説していただきました。胸骨にワイヤーをかけて締めながら固定している場面や、僧帽弁の人工腱索による修復で糸をかけている場面など、普通ではみることができない大変貴重なものをたくさん見せていただきました。
宮下先生には糖尿病の歴史から疫学、病態生理、診断、治療、また膵移植について大変わかりやすく教えていただきました。講義の中では血糖測定器やインスリンポンプなどのデバイスについてご紹介していただき、質疑応答の際には、2型糖尿病の予防という観点からデバイスを用いた活動量の測定などの方向性について教えていただきました。
本年度は東京、福岡、大阪の3会場で開催になり、本日は90名近い方々にご参加いただきました。質疑応答の時間には各会場からたくさんのご質問をいただき、講義内容への理解をさらに深めることができました。どうもありがとうございました。
来週は放射線治療、IVR(インターベンショナルラジオロジー)、麻酔集中治療、整形外科の講義になります。
帰り道、紫陽花が満開でした。
木々が色づく10月まで、これから約5ヶ月間どうぞよろしくお願いいたします。
2018.6.3
MDDコース2期生 チコ