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【RME Diary 2022】#3 (2022/11/26)

2022-11-29

1,2限目 「治療設計(GLP,GCP)」
福田一弘 先生 シミック株式会社 コンサルティング事業本部 戦略・薬事コンサルティング部

再生医療等製品の開発には承認申請までの高いハードルを乗り越えるため、ヒト幹細胞加工の技術要件・基準(ミニマム・コンセンサス・パッケージ)や細胞加工に関する技術的ガイダンス、PMDA(医薬品医療機器総合機構)相談等のツール・体制が整備されています。PMDA相談を利用する際は対面助言で議論ができる状態まで資料を整備してから事前面談に提出することや、条件期限付き承認において、早期承認だけでなく販売後の有効性・安全性評価の実施可能な方法についても意識を向けて開発を進めるべきであることなど、実際に取り組まれたご経験からの貴重なご助言をいただけました。

3,4限目 「品質・安全性評価」
佐藤陽治 先生 国立医薬品食品衛生研究所 再生・細胞医療製品部

科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学として「レギュラトリーサイエンス(Regulatory Science)」があります。再生医療等製品は、細胞自体が複雑なシステムであり、製品の多様性が高いため画一的な品質・安全性の評価はできません。また、再生医療等の先端医療製品の評価において、従来の試験法では十分に評価できない場合があります。製品開発を持続し、医療現場に届けるにはRSを以て新しい考え方を基に、目的に適った評価法の探索・分析を行い、合理的に選択することが必要であることを教えていただきました。

次回は「環境モニタリングと微生物迅速試験法」、「細胞調製(施設,運用)」について学びます。

再生医療細胞製造設計エキスパート育成講座ファンダメンタルコース2022運営チーム