【RME Diary 2022】#4 (2022/12/10)
2022-12-10
1,2限目 「環境モニタリングと微生物迅速試験法」
池松靖人 先生 大阪大学大学院 工学研究科
再生医療等製品は製造工程で人の介在作業が多く、微生物汚染のリスクが高いため環境モニタリングが必要となること、微生物を測定するだけでなく適切な環境を維持する操作まで考慮することが重要であることなどを丁寧に解説していただきました。また後半には微生物測定に関して、従来の方法より早く結果判定が得られる微生物迅速試験法についてご教示いただきました。代謝活性や成分などで微生物の存在を確認する手法であり従来法との相関関係が取れないため、新しい管理基準値の設定が必要となることなど、この手法の普及のための課題や先生の再生医療に対する想いなどもお話しいただきました。
3,4限目 「細胞調製(施設,運用)」
水谷学 先生 大阪大学大学院 工学研究科
前半は細胞製品の工程設計についてお話しいただきました。最終滅菌法が適用できないこと、品質規格に原料や手順等が含まれてしまい製品のバリデーションが煩雑になってしまうことなど、医薬品や医療機器とは違う再生医療製品特有の設計の難しさを感じる内容でした。また後半には製造管理の観点からお話を伺いました。「The process is the product.」というお言葉とともに全行程における履歴等の記録が品質保証として用いられることを教えていただき、環境や情報の管理の重要性を知ることができました。
次回で最終日です。再生医療の実務経験について、お二人の先生からお話いただきます。
再生医療細胞製造設計エキスパート育成講座ファンダメンタルコース2022運営チーム